矯正歯科の情報公開
高校一年生になった娘は歯並びを治したいといいますが、私は反対です。
人にはそれぞれ個性があり、みんながみんな、きれいな歯並びでなくてもよいと思います。
なにより自然のままがいちばんなのではないでしょうか。
よい個性には手を加えず、悪いものは改善するのが,人間の知恵だというお母さんのおっしゃることは分かります。
考えておられることが分かるというよりも、お気持ちが分かるというほうが正直かもしれません。
自然はあるがままという意味ではありませんか。
よい悪いは、人間の基準に過ぎないのであって、何が人間によくて、何が悪いかを考えて、宇宙が創造されたのではありませんから、あるがままには、いいものもあれば悪いものもあって当然なのです。
大学生のM君は、歯並びに関心がなく、あるがままに任せてきました。
凸凹だけでなく、奥歯をかみ合わせても、前歯は三、四ミリも聞いていてかみ切れない、飲み込めない、言葉がはっきりしない、歯茎する。
これでは歯としては虫歯がなくて立派でも、そしゃくには役立たず。
歯の存在価値から見るかぎり歯なのです。
ある卒業間近い女子大生の診察をしたことがあります。
前歯はひどい凸凹で、小臼歯は上下にかめないで、お世辞にもいい歯並びとはいえませんでした。
たぶん食べることも、飲み込むことも満足にはできないでしょう。
結論からいえば、彼女は治療を始めませんでした。
「自然がいちばんよい」と父親が反対したからです。
治療は必要ないと信じた(誤解した)彼女は、これからの長い一生を、負い目を感じたまま生きていかなければなりません。
お母さんもすべてが放ったらかしでいいとは思っておられないはずです。
その証拠に、病気になれば病院に行き、薬を飲んで医学の力を借りているでしょうから。
自然に任せれば、歯はかめるように並ぶと思っている人が多いようですが、これは誤解です。
50パーセントの人は乱れてしまいます。
手を掛けてやる必要があります。
歯磨きだって、そのひとつです。
矯正治療は、健康になるための治療なのです。
歯並びには個性があるというお考えには同感です。
個性は正常な枠の中にあるべきではないでしょうか。
その個性もすべて残さなければならないというものではなく、よい個性は育て、悪い個性は改善すべきではないでしょうか。
お母さんはよい歯並びはみんな同じ形をしていると思っておられるのでありませんか。
欧米人と日本人は顔を見ればひと目で区別できます。
また、同じ日本人だからといって、誰彼の区別がつかないわけではありません。
歯並びも顔ほどの多様な特徴はありませんが、さまざまな大きさ、形、色などの菌やあごなどの組み合わせである歯並びが、みんな同じわけがありません。
治療後も同様で、素材である歯と骨格は元のままですから、出歯の治療は出歯型のよい歯並びになるのです。
決して個性が失われるわけではありません。
一度ゆっくりとお嬢さんが何に悩んでいるか聞いてあげてください。
お母さんが健康と思っているお嬢さんの歯並びは、歯の持っている役割を果たせない、不健康な状態なのかもしれません。
私は高校一年生です。
毎朝歯磨きのたびに、鏡の申の歯並びが気になります。
最近、維持誌などでも歯並びの記事が出ていて、矯正治療が一般的になってきているようですが、私の場合も治療をしたほうがいいのでしょうか。
歯は、鎖の両端を持ってぶら下げた形に並んでいて、左右は対称的です。
上あごの歯列は下よりもわずかに大きくて、下あごの歯列に被さるように並んでいます。
例えば、上の前歯は下の前歯の四分の一から三分の一に被さっています。
治療を始める前に歯並びが狂ってくると、いろいろなトラブルが発生します。
これらのトラブルがあるかどうかで、治療をするかしないかを判断されてはいかがでしょう。
いつも口を聞いている意識しないとき、例えばテレビを見て、眠っているときには、口を聞いている。
かめない前歯でかみ切れない、奥歯でかみつぶせない、飲み込むときにかみ締められない、どこでかめばいいのか、かむときのあごの位置が分からない。
子どもであれば、食べるのが遅く、水や牛乳で流し込みをする。
言葉がはっきりしない話し言葉が舌足らずで、サ行やタ行がはっきりしない。
語尾のスの音がはっきりしない。
四歯が舌や唇、頬の粘膜を傷つける上の糸切り歯や下の前歯で、粘膜を傷つけることが多い。
外見が気になる歯並びに劣等感があれば、性格的にも消極的になってしまいます。
どれか該当する項目がありますか。
あれば、矯正歯科医に相談されるのがいいでしょう。
歯が動くのが不思議です。大学二年生ですが、ひどい八重歯です。
矯正治療でこの悩みを解消したいと、田舎の両親に手紙を出しました。
歯と周囲の組織は生きているから動くのです硬いということで、骨を石や鉄と同じ無機物と考えれば、動くはずがありません。
鉄にはめ込んだ歯は動きません。
ゴムに埋め込んだ歯は、押せば動きますが、離せば元に戻ります。
歯とその周囲の組織は生きているのです。
歯は歯根膜に支えられて歯槽骨に植わっています。
歯が押されると、歯根膜は圧縮され血流が減少し、二、三日後には骨を壊す細胞一方、反対側では骨を作る細胞が活発に活動し始めます。
その結果、歯は動きます。
動かすには金属線の弾力を利用することが多いのですが、歯が動くには適当な強さの力が必要で、歯によって違います。
弱ければ動かないし、強すぎても動きが悪くなり、ときには歯根が吸収されます。
矯正治療に何年も掛かるのは、強すぎも弱すぎもしない力を加えて、治療しなければならないからです。
矯正歯科医の立場から見れば、力を加えても動かなかったら、不思議な気がします。
ひどい八重歯で、小学六年生のときから、治療したいと母親に頼んでいますが、いつも相手にされません。
こう怠ったら自分の力で治すしかないとアルバイトをして貯金しています。
子どもの健康管理は親の責任です。
痛みを伴わないこと、全身の病気ではないこと、生死に関係ないことから、親は一般の病気よりも軽視しがちです。
お母さんが反対される理由は二つ考えられます。
虫歯はいけないと知っていても、歯並びは見てくれだけの問題だと思っているお母さんはたくさんいます。
歯茎が赤く腫れ痛みがあれば、誰でも治療の必要性を認めますが、歯並びのように、成長につれて、
長い年月の聞に形成された異常は、本人さえ異常に気づいていないことがままあります。
口の中はみだりに他人に見せるわけではありませんから、第三者が分からないのも無理はありません。
たぶん唇が歯に引っかかるとか、歯が磨けないとか、歯茎から血が出るとか、どうしても外見が気になるなど、いろいろな問題を抱えているはずです。
ただ漠然と治したいというだけでなく、具体的に知ってもらう努力が必要ではないでしょう。
今は受験に専念してほしい、近くに適当な歯科医がいない、治療費の負担が重すぎるなど、必要と分かっていても同意できないことがあります。
とりわけ、健康保険が適用されないため、治療費が理由になることはまれではありません。
こんなときは、親の立場を理解してあげなければなりません。
お母さんにどうして治療を受けたいかを、もう一度、お話しすることです。
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